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歴史コラム

Presented by 歴史街道推進協議会歴史街道

第10回 国宝・彦根城 城下町を歩く(滋賀県彦根市)

国宝・彦根城のまち

JR彦根駅を降りると駅前に、鎧姿も凛々しく堂々と馬にまたがる武将の銅像が出迎えてくれます。国宝・彦根城初代藩主の井伊直政の像です。駅前の通りを西へ、駅前お城通りを歩いていくと、右手に彦根市役所、そして護国神社の鳥居が見えてきます。道は少し左に曲がり、そこからお堀がぐるっと城郭を囲んでいます。
1600年、豊臣秀吉亡き後、覇権をめぐり豊臣、徳川両陣営で繰り広げられた関ヶ原の合戦では、全国の武将たちが率いる軍勢約20万が、西、東に分かれて激突し、7時間でその勝敗を決しました。徳川方の先陣を切ったのは、松平忠吉と井伊の赤備えと恐れられた井伊直政の軍勢。関ヶ原の合戦の功で、石田三成の居城であった佐和山城を与えられた直政は、城を廃し、嫡子・直継と二代藩主・直孝によって約20年の歳月をかけ、彦根城を築きました。築城にあたっては佐和山城をはじめ、大津城、小谷城、観音寺城などの資材が使われています。

彦根城を堪能


天秤櫓(彦根城)

石垣の様子がよくわかる(彦根城)
史料をもとに平成16年に架け替えられた彦根城の表門橋を渡り城内へ。正面にある彦根城博物館は、彦根藩主・井伊家に伝わる美術工芸品や古文書などを展示する施設。日ごと時間を決め人気者の「ひこにゃん」が登場します。記念写真用のひこにゃんの看板もあり、子どもの人気を集めています。
表門から坂を上がっていくと左右対称に建てられた天秤櫓(重要文化財)、本丸への最後の関門である太鼓門櫓、牛蒡積みと呼ばれる石垣の上にそびえ建つ三層三階の天守へと続きます。
天守閣から西の丸を通り、黒門へ。この間は長い年月で鬱蒼と茂っていた樹木が伐採され、石垣の様子が良く見えるようになっています。彦根城の石垣は場所によって「打ち込みハギ」「野面積み」「落とし積み」や土塁と石垣を併用した「半土居式石垣」や「総石垣」など様々です。城郭のあちこちに、敵が攻めてきた時のための工夫がされていたり、見ただけではわらかないお城の魅力を堪能するには、ボランティアガイドに案内していただくことをお薦めします(彦根ボランティアガイド協会 http://www.hikoneshi.com/guide/ )。

道路を隔てて広がるのが玄宮園と楽々園。玄宮園は、広大な池を中心に、池中の島や入江に架かる9つの橋など変化に富んだ回遊式庭園です。ここからは、彦根城天主が見渡せ、ちょっとした大名気分を味わえます。園内の築山には、かつて藩主が客人をもてなすために建てた客殿・鳳翔台があり、庭園を鑑賞しながら薄茶(お菓子付)を楽しむこともできます。


玄宮園

彦根城天主

城下町のユニークな商店街


夢京橋キャッスルロード

城はもちろんですが、彦根の町のもうひとつの楽しみ方は、町歩き。それぞれの場所から見える「城の姿」を楽しみながらの散策は、城下町ならでは。白壁に紅殻格子、虫篭窓、二階の低い建物など、往時を偲ばせる古い町並みが比較的よく残されています。
夢京橋キャッスルロードのキャッチフレーズは「古くて新しい町・OLD NEW TOWN」。彦根城の築城の際、城下町の町割りがこのあたりから始められたという歴史のある町。昭和60年、道路の拡幅と街路整備にともない、住民主導で伝統的な街並みの再生がおこなわれました。城下町の伝統にあわせた格子窓、袖壁、白壁などで統一された町並みはまさしく古くて新しい町。彦根伝統の和ろうそくをはじめ、おしゃれなキャンドルを販売する夢京橋あかり館や近江牛や鮎など地元の名物を味わえるお店など、楽しい雰囲気の商店街です。


ユニークな店舗が並ぶ

レトロ調ボンネットバスがよくにあう

夢京橋キャッスルロードから少し入ったところにある「四番町スクエア」は、かつて第一公設市場が置かれ、「彦根の台所」と呼ばれた通り。「大正ロマン」をコンセプトに造られた町並みに入ったとたんに、タイムスリップしたような感じがします。商店街を抜けて、しばらく歩いていくと、昔のままの風情を残したもう一つの商店街「花しょうぶ通り商店街」が。ここは「昭和」の時間に戻った感じがするところです。八百屋さんや魚屋さん、そしてお肉屋さん。歩いていると気さくに声がかかってくるような懐かしい雰囲気が漂います。彦根と言えば「ひこにゃん」ですが、ここのキャラクターは「しまさこにゃん」。石田三成の家臣・島左近をモデルにしたキャラクターで、ちょっと憎たらしい猫ちゃんですが、それがまた人気のあるところ。商店街にある「彦根街の駅 戦国丸」には、面白グッズがたくさん。つい立ち寄りたくなるスポットです。 ユニークなまちなみが続きます。見て、触れて、味わって…五感で楽しんでください。


大正ロマンのまち四番町スクエア

戦国丸 花しょうぶ通り商店街

■周辺の見所

龍潭寺
龍潭寺
佐和山の麓にある井伊家先祖の菩提寺。井伊直弼ゆかりの茶室や松尾芭蕉の高弟森川許六が描いた襖絵が残されています。
JR琵琶湖線 「彦根駅」 下車 徒歩 25分

■彦根市の情報はこちらから
彦根観光協会
 http://www.hikoneshi.com/jp/
■彦根市を旅する映像はこちらから
映像「旅の星」もお楽しみください
 https://www.youtube.com/watch?v=SXw_u0FQgzE&feature=youtu.be
■彦根市へのアクセス
http://www.hikoneshi.com/jp/access/
大阪から JR新快速で約80分
情報提供/歴史街道推進協議会
歴史街道のイベント
京街道連携イベント「彩(いろどり) 京街道・淀川2015」
6月20日(土)

京都から淀川左岸を通り大阪へ。
京街道が通る八幡、宇治、枚方、寝屋川、久御山 (くみやま)の各市町が連携し、地域の魅力を発信するイベント「彩(いろどり) 京街道・淀川2015」。
6月20日(土)の「万葉人が愛した巨椋池(おぐらいけ)を訪ねて」では、京都 府久御山町にある、後鳥羽上皇より賜った漁業権の総帥として漁業の反映をもたら した大庄屋「山田家住宅」をはじめとして、地元に伝わる食文化にも触れていただ きます。
詳しくは⇒ http://www.rekishikaido.gr.jp/kyokaido/

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