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歴史コラム

Presented by 歴史街道推進協議会歴史街道

第17回 湯の山街道と金物のまち・三木を歩く(兵庫県三木市)

湯の山街道の通るまち


湯の山街道

明石市や神戸市の北西部に隣接する兵庫県三木市は、吉川町との合併で、名実ともに山田錦(酒米)の主生産地となり、「金物のまち」としても有名です。また、西国と京都を結ぶ道筋にあり、戦国時代には、東播8郡24万石を領した別所氏の居城がある羽柴秀吉との攻防で有名な三木合戦の舞台です。
神戸・三ノ宮から新開地へ、そこから神戸電鉄に乗り換えます。山の中と思えば、町が開ける。町と町をつなぐ電車の車窓の風景は「旅情」をそそり、ゆったりとした気分になれます。
三木駅から、昔の面影が残る湯の山街道を歩いて、玉置家住宅へ。
旧玉置家住宅は、1826年、切手会所として建てられた国登録有形文化財で、三木を代表する町家。玉置氏が所有して以後に建築された離れ座敷、渡り廊下には、当時の匠技が施されています。
江戸、明治、大正、昭和、そして平成と三木の時代の変遷をみてきた「旧玉置家住宅」は、交流の場所やまちの情報発信をしていく観光施設として活用されています。
http://www2.city.miki.lg.jp/miki.nsf/0/71405886CF455EE0492571B40032D763?OpenDocument



湯の山街道

旧玉置家住宅

熾烈な合戦跡・三木城跡

玉置家住宅から、湯の山街道を歩きながら、三木城跡へ。
湯の山街道は、秀吉が三木合戦の際、作戦行動に利用し、また戦傷者を有馬温泉(湯の山)へ送るために整備した街道。江戸時代には、参勤交代にも利用され、各地からの湯治客の往来で賑わいました。途中、商店街を歩いていると、色の違うタイルに気がつきます。これは、そこから出てきた石堀の跡がわかるようにとのこと。
三木城跡の表示を見ながら、坂を登っていくと、別所長治公の銅像が迎えてくれます。城跡といっても、地形はそのままですが、往時のものはほとんど残されていません。秀吉による三木城攻めは、凄惨を極め、城主別所小三郎長治は兵士や領民の命と引き換えに一族とともに自刃したという歴史は有名です。
別所氏の菩提寺の法界寺にある三木合戦記を絵物語にした大幅掛軸(通常非公開)を参考に作成されたという、三木合戦の絵巻をわかりやすく掲示してある案内板を見、眼下に広がる風景から往時の様子を想像してください。
合戦図の横にある三木城想像図。実は、この看板の裏に三木合戦の時の配置図が描かれています。なぜ、裏側に…?たいていの方は気づかれないのでは。看板は裏側も要チェックですね。



石堀跡を解説した看板

三木城跡にある別所長治公の銅像

合戦図絵

看板の裏側・三木城攻めの秀吉軍配置図

三木は金物のまち




金物資料館・金物神社

古代、播州鍛冶の伝統に、大陸からの韓鍛冶の技術が合流し、その技術が大きく進歩しました。三木合戦の後、荒廃した町を復興するめ、豊臣秀吉がおこなった復興策によって商工業が活発化し、今日の金物産業の発展の基礎がつくられました。
三木城跡の近くに建つ金物資料館では、金物に関する貴重な資料が展示され、資料館横には、古式鍛錬場があります。
毎月第一日曜(変更される場合があります)、三木金物古式鍛錬技術保存会による、古式鍛錬の実演を見学することができます。
また、11月7日(土)・8日(日)、三木市役所前広場・周辺会場において「三木金物まつり」が開催されます。この祭は、昭和27年に三木金物見本市としてはじまりました。昭和61年からは、様々な団体によって多彩なイベントが催され、毎年、市内外からの15万人を超す来場者でにぎわう一大イベントです。
http://www.mikicci.or.jp/kankou/matsuri.php


■周辺の見所
御坂サイフォン橋
御坂サイフォン橋
御坂サイフォン橋

イギリス陸軍少将パーマー氏の設計により志染川の清流にかかる日本で最初のサイフォン(噴水管)橋で、明治24年に完成しました。

山から谷を通って向かいの山へ水を運ぶこの疎水工事は、当時としては画期的な大事業で、1世紀以上経た今日でも立派な役目を果たしています。その姿から眼鏡橋としても親しまれています。(神姫バス「御坂」バス停すぐ)
■三木の情報はこちらから
三木市観光協会
http://www.mikishi-kankou.com/
■三木へのアクセス
http://www.mikishi-kankou.com/access/index.html

神戸から約45分
神戸電鉄新開地駅(粟生線で)から約45分

情報提供/歴史街道推進協議会
歴史街道のイベント
親子で楽しむプログラム
「てつ」の町 堺の秘密を探れ
平成27年11月8日(日)

鉄砲(火縄銃)と堺刃物、自転車という3つの堺の地場産業をつなぐ「てつ」のお話。ほんものにふれ、ちょっぴり勉強にもなるステキな1日を過ごしませんか?

実 施:11月8日(日)雨天決行
集 合:南海本線「七道」駅前
解 散:大仙公園「自転車ひろば」
集 合:40名(申込み先着順)
対 象:小・中学生とその保護者(大人のみの応募は受け付けておりません)
参加費:小・中学生 1,500円  大人 2,000円
    (交通費、入館料、体験費等を含む)

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