京都駅から約15分。JR石山駅と京阪石山駅をつなぐ陸橋では松尾芭蕉の銅像が出迎えてくれます。松尾芭蕉は、「野ざらし紀行」の旅で大津を訪れています。『から崎の松は花より朧にて』はその時に読まれた句。美しい景観を気に入った芭蕉はその後、たびたび大津を訪れ全発句の約1割にあたる89句をこの地で詠んだとか。
石山駅から徒歩約10分。近江八景「瀬田の夕照」にも描かれた唐橋は、古くは日本書紀にもその記述があり、日本三古橋また、三名橋(諸説あります)の一つしても有名な長橋です。
「唐橋を制するものは天下を制する」といわれるほど、京都の喉元を握る交通・軍事の要衝であり、『壬申の乱』をはじめ、『寿永の乱』、『承久の乱』、『建武の乱』など何度も戦乱の舞台となってきました。
野洲川、日野川、愛知川等、数多くの河川が琵琶湖へと流れていますが、実は流れ出す川は瀬田川一本だけ。橋から川下を見ると、河畔の土手に武者の絵が。これは平将門の乱を鎮めた「俵藤太」が唐橋の川底にある竜宮の乙姫の願いで、三上山(近江富士)に棲む大ムカデを退治した伝説を絵にしたもの。橋のたもとには、俵藤太と乙姫の霊を祀る龍王宮秀郷社があります。
緩やかな川の流れを見ながら河畔を下っていくと、ほどなく西国三十三所、第十三番札所で紫式部ゆかりの石山寺があります。紫式部が参籠し、『源氏物語』を書きはじめたといわれ、源氏物語ファンならば、是非訪れてみたい寺院です。
奈良時代後期に、聖武天皇の発願により、良弁によって開かれた寺院で、堂々とした造りの東大門をぬけると、春には桜、霧島つつじ、秋には紅葉で美しく彩られる参道が、まっすぐに伸びています。本堂へと階段を昇っていくと、寺名の由来となった天然記念物の硅灰石がどっしりとそびえています。国宝の本堂は、巨大な硅灰石の岩盤の上に建つ、滋賀県最古の木造建築物。内陣は平安時代中期の建築で、外陣は、豊臣秀吉の側室・淀君の寄進によるもので、本尊は日本で唯一の勅封の秘仏・如意輪観世音菩薩が安置されています。33年毎の開扉が来年にあたり、3月18日から12月4日までの期間、特別拝観が実施されます。
http://www.ishiyamadera.or.jp/ishiyamadera/gyouji/gokaihi/index.html
平安時代、皇族や藤原氏を始めとする貴族らの「石山詣」が盛んとなりました。「石山寺縁起絵巻」によると、如意輪観音さまの胎内には聖徳太子の念持仏が納められているとか。参詣した人々は、国家安泰や子孫繁栄を祈りました。現在も、多くの方が訪れ、縁結びや安産を祈っています。
石山駅から北へ。近江大橋から浜大津までの湖岸一帯は、琵琶湖を背景に、水と緑に親しむことができるなぎさ公園として整備されています。
このあたり一帯は、安土・桃山時代、豊臣秀吉が、坂本城にかわり、家臣浅野長政に、大津城を築かせたところ。現在の浜大津バスターミナルの湖岸側一帯が本丸跡で、今ではわずかに城跡の碑が建っているだけですが、昭和55年には、発掘調査によって、大津祭曳山展示館横の駐車場で外堀の石垣と思われる遺構が発見されています。1601年、城の本丸は彦根城に移築され、その他の部材は膳所城(近江大橋西詰に城跡が残る)として再生されたと言われています。
今は、激しい戦いの跡はなく、美しい琵琶湖と湖の彼方に連なる比良山系を見ながらゆったりとした時間を過ごす場所となっています。
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