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歴史コラム

Presented by 歴史街道推進協議会歴史街道

第22回 伊勢への道「伊勢街道」「伊勢本街道」が通るまち・宇陀を歩く(奈良県宇陀市)

伊勢本街道・宿場の雰囲気が残る榛原

奈良県宇陀市榛原町は古くから大和の東の玄関口で、江戸時代には、大和から伊勢に通じる街道の宿場町として賑わいました。近鉄大阪線榛原駅から東へ。線路と並行して駅前商店街を歩いていくと、十字路を南北に通る道にでます。これが大和の大神神社と伊勢神宮を結ぶ伊勢本街道。道を北へ。近鉄のガードをくぐるとすぐ右側に、高さ5mもある石造りの常夜燈「太神宮燈籠」が迎えてくれます。
燈籠のすぐそばの道路脇には「榛原町道路元標」があり、その左手西側に、伊勢本街道から分岐する青越道の正面に堂々と建つ建物は、本居宣長が大和に旅した際に宿泊し「菅笠日記」の取材をしたことで有名な、荻原宿の旧旅籠「あぶらや」です。
「あぶらや」の前の三叉路「萩原の辻」は近世の高札場であったため「札の辻」ともよばれていました。現在は、宇陀市歴史文化館 旧旅籠「あぶらや」として整備されており、見学することができます。(開館時間:10時~16時・休館日:毎週月・火、12月15日~1月15日)
この辻の東南角に、西面「右いせ本かい道」、北面「左あおこえみち」と刻まれた大きな石の道標が今も昔も通り過ぎる旅人を見守るように立っています。



宇陀市歴史文化館 旧旅籠「あぶらや」

石の道標

織田家三万石の城下町大宇陀


宇陀のまちなみ

近鉄榛原駅からバスで道の駅「大宇陀」へ。
奈良県の北東部、高原の町大宇陀は、近世、織田家三万石の城下町として栄えました。道の駅から国道166号の一つ目の信号で交差するのが伊勢本街道へと通じる松山街道です。街道沿いには、虫籠窓や卯建等、今も往時の風情を伝える町家が残り、伝統的建造物群保存地区に指定されています。
ここは、草の豊富なところとしても知られ、日本最古の薬草園である「森野旧薬園」では今も250種類余りの薬草が栽培されています。当地発祥の製薬会社も多く、薬問屋を営んできた細川家住宅を改修した大宇陀歴史文化館「薬の館」では、ゆかりの藤沢薬品に関する資料が展示されています。
まちなみギャラリー・石亭庵や大宇陀歴史文化館「薬の館」などを見ながら歩き、春日神社参道前を左へ。つきあたりの宇陀恵比寿神社前を右にしばらく行くと、宇陀松山城をしのぶ唯一の建物・史跡松山西口関門(黒門)があります。
宇陀松山城(秋山城)は、秋山氏の本城(秋山城)として築かれました。城跡は大宇陀区の市街地部(松山町)の東側にそびえる「古城山」一帯にありました。天正13年(1585)豊臣秀長の大和郡山入部に伴って秋山氏は宇陀から退去。以後、豊臣家支配下の諸将の居城となり、関ケ原の合戦の後には福島孝治が入城しました。



宇陀のまちなみ

史跡松山西口関門(黒門)

古代、万葉の舞台にひたる


柿本人麻呂の像(万葉公園)

大宇陀はまた、古代、阿騎野と呼ばれる宮廷の狩場でした。軽皇子(後の文武天皇)の狩りに同行した柿本人麻呂が払暁の情景を見て謡った「ひむがしの野に かぎろひの立つ見えて かへり見すれば 月かたぶきぬ」はよく知られています。万葉公園には、馬にまたがり振り返る柿本人麻呂の像がたっています。隣接する人麻呂公園は、発掘調査によって軽皇子ら一行が遊猟の際に野営したと推定される場所で、自然のままに保存され、訪れる人々の休憩の場所となっています。
ここでは、毎年、陰暦の11月17日に当たる早朝に、柿本人麻呂の万葉集「東の野に炎(かぎろひ)の立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ」にちなみ、同じ場所で「かぎろひ」を観て万葉の心と人麻呂の思いを偲び、古人の見た風景を楽しもうと「かぎろひを観る会」が開催されています。今年は12月27日がその日にあたります。

映像【旅の星】
「室生寺紅葉と宇陀の秋旅」
https://www.youtube.com/watch?v=Plq5eLSrFzw&feature=youtu.be

「女人高野室生寺」
https://www.youtube.com/watch?v=jFa1SJIyM2o


■周辺の見所
室生寺
室生寺・五重塔
室生寺・五重塔
榛原駅から東へ1駅「室生口大野」から室生川に沿って上流へと行くと、「女人高野」として名高い室生寺があります。屋外にある木造五重塔としては日本最小の可憐な五重塔をはじめ、金堂、十一面観音像、釈迦如来像など数多くの文化財が、春はシャクナゲ、秋は紅葉と四季折々、彩を添える自然の中にたたずんでいます。
■宇陀市の情報はこちらから
■宇陀市へのアクセス
http://www.city.uda.nara.jp/shoukoukankou/kankou/access/koutsuu.html
大阪(近鉄上本町駅)から近鉄で榛原まで約45分
情報提供/歴史街道推進協議会
歴史街道のイベント
歴史街道倶楽部・近畿文化会共同企画
「新春文楽鑑賞会」
平成28年1月22日(金)14:40〜20:30頃

新春恒例となりました国立文楽劇場での文楽鑑賞会。文楽技芸員による解説と実演のあと、 第ニ部「国性爺合戦」の初段から三段目を鑑賞します。

日 時:平成28年1月22日(金)14:40〜20:30頃
集 合:国立文楽劇場(地下鉄堺筋線、近鉄「日本橋」駅7号出口すぐ)
受講料:会員 7,900円  一般 8,400円
申込方法:はがき、FAX、メールに住所・氏名・電話番号を明記のうえお申し込みください。
     〒530−0005 大阪市北区中之島2−2−2・7F 歴史街道「新春文楽A係」
     FAX:06−6223−7234
     e-mail:club-info@rekishikaido.gr.jp
締 切:1月8日(金) 必着

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