シニアのためのソーシャルネットワーク

50歳もなかばになって、老眼もすすんできましたが、根気もあまりないくせに新しいITツールがでるとやってみたくなります。iPhone 4も出てすぐ買いました。が、音楽を聞くだけとなっています。途中でお話が脱線することも多くなるとは思いますが、みなさんと一緒にソーシャルネットワークを勉強していけたらと思っています。

コラム一覧
第1章 ソーシャルネットワーク(SNS)
第一回 SNSって?
第二回 SNSは「老い」のコミュニケ-ション
能力の低下防止の補完ツ-ル
第三回 SNS活用のモチベ−ション
第四回 SNSの初期登録
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■担当マナビスト

山下 勝也
有限会社クレッシェンド
代表取締役
URL : http://crescendo.ne.jp
ツイッター :http://twitter.com/
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【 第1章 ソーシャルネットワーク(SNS)】
 第二回 SNSは「老い」のコミュニケーション能力の低下防止の補完ツール

 SNSを人に説明するとき、特に50歳以上の人に説明するとき、「それでどうなるの?」という質問をよく返されます。答えは「どうもならない。」「友達をつくる。」とかそういう類の返事をするしかありません。今回はなぜSNSにチャレンジすべきかを少しお話します。
 若い人たちは理屈抜きにミクシィに入っていき、シニアの人たちは何かにつけて理屈をつけたがります。もちろん私も例外ではありません。
 ただ、これって変な傾向なんですね。若い人ほど携帯電話のメールもそうですが、バーチャルの世界でコミュニケーションをとりたがります。本来、若い人は、これから社会に出て、社会性を身に付けなければいけないのに、バーチャルの世界でのコミュニケーション能力の向上と比例し、リアルの世界でのコミュニケーション能力が低下してきているように思えます。
 これに対し、50歳以上の人は、リアルの世界でのコミュニケーション能力は抜群で、その能力でキャリアを積んできた人たちです。この人たちは今後、定年を迎え、社会性が低下していき、コミュニケーション能力も落ちてきます。これは人間も一つの生命体である限り避けることはできません。率直に言うと、この人たちが本来SNSやバーチャルの世界にどっぷり浸かってもらいたい人たちなんです。
 ITツールはどんなに進化しても人間のリアルの世界での補完物でしかありません。今後、定年を迎え、友人も少なくなり、社会性が低下してくる「老い」という現実に直面したとき、この「老い」というリアルの厳しい現実を超越し、五感を健全に維持するためのツールがITツールであり、そのなかのひとつがSNSだと考えています。
 ですから、SNSにチャレンジすることは、「それでどうなるの?」という結果を求めるものではありません。あくまで、自分自身のコミュニケーション能力の低下防止の補完ツールであり、「老い」を超越することへのチャレンジなんです。シニア向けのSNSはあくまでこのような視点で捉えなければなりません。
 もちろん、同窓会やOB会の活性化のための、本来のソーシャルネットワークサービスとしての活用方法は十分考えられます。ただ、シニアが参加するためには、これまでに述べてきたような理屈をつけてチャレンジするというワンクッションが必要となるようです。このような納得感もなく、簡単にチャレンジし、使いこなせる若い人たちと比べ、やはり確実に「老い」が忍び寄ってきているのかもしれません。

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