シニアのためのソーシャルネットワーク

50歳もなかばになって、老眼もすすんできましたが、根気もあまりないくせに新しいITツールがでるとやってみたくなります。iPhone 4も出てすぐ買いました。が、音楽を聞くだけとなっています。途中でお話が脱線することも多くなるとは思いますが、みなさんと一緒にソーシャルネットワークを勉強していけたらと思っています。

コラム一覧
第3章 シニアのためのセカンドライフ
第八回 『生きがい』と「生活のため」
第九回 生きがい就労開発事業
第十回 生きがい就労開発事業(2)
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■担当マナビスト

山下 勝也
有限会社クレッシェンド
代表取締役
URL : http://crescendo.ne.jp
ツイッター :http://twitter.com/
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【 第3章 シニアのためのセカンドライフ】
 第九回 生きがい就労開発事業

 前回記したように、現役世代とシニアとの間に社会と接する温度差がある場合に、私たちシニアはこの社会のどこに居場所を求めればよいのでしょうか。
 内閣府の調査によると、ほとんどの高齢者は「働けるうちはいつまでも働きたい」と考えており、このうちの多くの高齢者はだいたい70歳ぐらいまで働きたいと考えているようです。このような意識を受けて高齢者雇用安定法は、定年制度の廃止や引上げ、継続雇用制度の導入を企業に義務づけています。

 ただ、継続雇用制度の適用にあたっても、給与や処遇の引き下げなどの調整が行われるのは当然となっており、自分自身の能力や従前のキャリアを生かした自分自身が望む就労環境では働くことができなくなっています。
 これは、法が、先に述べたように、現役世代とシニアとの間に社会と接する温度差があるということを前提としているわけで、決して現役世代と同様の扱いを考えているということではないということがわかります。

 そうすると、高齢者は定年後の居場所も、活躍場所も極端に狭められてくるということになります。結局、高齢者が自宅に引きこもり病気になってしまうということになります。それじゃ地域の老人会やボランティアといった地域活動はどうかというと、そもそもサラリーマンで仕事人間だった人が会社を辞めた後、地域社会に溶け込むことができるかというと、ほとんどの高齢者が不可能であり、またまた自宅に引きこもり病気になってしまいます。

 日本の生産労働人口のサラリーマンの割合は70パーセントを超えます。これらの人は30年以上のサラリーマン生活のなかで、会社という組織のなかで動いてきた人たちであり、自分自身が何かを生み出してきたわけではなく、すべて会社の看板を背負って会社の設備、備品を使い、会社が作った製品、仕入れた商品を売ってきた人たちです。
 その人たちが一定の年齢でその環境から卒業させられ、その卒業までに蓄積された年金を含む財産でその後の生活をおくるというのがほとんどの高齢者の現状です。

 このような高齢者たちに、自らが考え定年後も生産的な活動に主体的に携わる努力をしなさいということは無理な話で、このようなことをすべて前提とした「生きがい就労開発事業」の取り組みが各地で始まっています。そこに今後のシニアのセカンドライフのヒントがあるような気がします。

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