高槻市は、大阪と京都の中間に位置し、淀川、西国街道など水陸交通の要の場所として様々な歴史が残されています。
JR高槻駅から北へ、商店街を抜けると、そこは西国街道の宿駅・芥川宿。宿の東口にあたるところには芥川の一里塚が残されています。
一里塚とは、1里(約4km)ごとに街道に設けられ、エノキの木などを植えて路程の目印としたもので、高槻市内では芥川宿東口の東側だけが残され、府の史跡に指定されています。
一里塚から西へ。13世紀の創建といわれ、芥川宿絵図にも現在と変わらぬ景観で描かれている教宗寺があります。庫裏、鐘楼堂のほか、安産の宮と呼ばれる一蛭子大神宮が建ち、一角にある石槽は府の有形文化財にも指定されています。
全長400メートル。19世紀前半には旅籠33軒、家数253軒、参勤交代の大名行列が行き交い、本陣も置かれ賑わった街道は、今では僅かに残る家並みと格子窓に往時が偲ばれます。
阪急高槻市駅から南西へ、国道を横断すると高山右近記念聖堂が見えてきます。徳川家康が出した禁教令で国を追われ、辿り着いた終焉の地・マニラ郊外にある聖母大聖堂を模して建てられたといわれる聖堂の前には、跪いて祈るキリシタン大名・高山右近の像がたっています。
聖堂の近く、野見神社付近は、キリスト教布教の中心となった天主教会堂があったところといわれ、発掘調査などで当時の貴重な遺物が発見されています。
このキリシタン大名で知られる高山右近。武将や茶人、そして城づくりの名人としても有名です。天下分け目の山崎合戦で先陣をつとめ、その後も豊臣秀吉に従い各地を転戦し、数々の武功をあげた勇猛果敢な戦国武将でもありました。この右近が最初に城主をつとめたのが高槻城でした。今の高槻の礎となる城下町は、右近が整備したとも言えます。
現在、城の面影は失われましたが、右近の足跡は城跡公園に建つ銅像や天主教会堂の跡などに偲ぶことができます。また、野見神社からすぐ近く、戦国から江戸時代、近世の高槻の歴史を紹介する「しろあと歴史館」では、発掘調査で出土したキリシタン墓地の木棺やロザリオなど、右近ゆかりの文化財を無料で見学できます。
摂津峡は、中堂山と三好山の間を、原から塚脇へ流れ出る途中に形成された峡谷で、芥川の中流域約4kmにわたって夫婦岩、八畳岩などの奇岩や断崖、滝などが続きます。自然の立地条件に恵まれた景勝地で、約3000本の桜が咲き誇る北摂隋一の桜の名所としても知られています。
春は桜、夏は新緑、秋は紅葉と四季折々に姿を変える自然美が堪能でき、風致公園「摂津峡公園」が設置され、キャンプ場のほか、温泉を楽しむ施設もあります。また、上の口から下の口までの約4キロは、もみじ谷の紅葉を望むコースや川沿いの風景が楽しめる「渓谷コース」など、摂津峡の大自然を楽しめる4種類のハイキングコースがもうけられています。
ここ摂津峡の東に位置する三好山には、中世、その険しい天然の要害を利用した山城(芥川山城)が築かれました。山中に、主郭・副郭・土塁・堀切という中世山城の要素を備えており、往時の威容が今も残されています。一時は近畿一円を勢力下とした芥川山城でしたが、歴史の表舞台となったのは短い間で、高槻城の発展とともに姿を消していきました。
芥川城跡へは、JR高槻駅(北のりば)から、高槻市営バス「塚脇」「下の口」行きで、「塚脇」下車。徒歩約30分。駐車場はありませんので、公共交通機関をご利用ください。
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