古くから神々が鎮座する特別な地域として崇められた紀伊山地。仏教ではこの地は「浄土」であり、山岳修行の場であった。甦り・再生を願い、人々は京をはじめとした全国各地から、はるかなる熊野の地を目指した。
和歌山・奈良・三重にまたがって険しい地形が連なり、独自の発展を遂げた「高野山」「吉野・大峰」そして「熊野三山※①」の三つの霊場※②が誕生し、それらを結ぶ参詣道熊野古道※③が形づくられた。
※①熊野本宮大社・熊野那智大社・熊野速玉大社の3社と那智山青岸渡寺(西国三十三所巡り第一番札所)の1寺をいう。熊野三山は熊野古道(熊野参詣道)中辺路によって結ばれている。
※②「紀伊山地の霊場と参詣道」は平成16年にユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されている。
※③伊勢路のほか、紀伊路、小辺路、中辺路、大辺路と、5つの道がある。ただし、紀伊路は前述②の世界遺産の登録対象には含まれていない。
熊野古道伊勢路は伊勢神宮と熊野速玉神社を結ぶ参詣道で、熊野三山を詣でる紀伊半島東部を南下する東回りの道。お伊勢参りを終えた旅人や、西国三十三所への巡礼者たちが歩んだこの道は、江戸時代に伊勢参拝が隆盛したことにより、多くの旅人が訪れた。この参詣は「一度参れば一つの業が落ちる」といわれ、速玉大社は過去の業、那智大社は現在の業、本宮大社は未来のご利益を願うものとされている。
平安時代における参詣者は、神仏習合と浄土信仰の浸透により、主に法皇や上皇などの皇族、貴族や女官であった。室町以降は武士や庶民が参詣するようになり、切れ間なく旅人の行列ができた様子から「蟻の熊野詣」とまでいわれた。
信仰心の篤さを「伊勢に七度(ななたび)、熊野へ三度(さんど)」と表現したように、江戸時代には広く庶民が“お伊勢参り”と“熊野詣”を行うようになる。伊勢から熊野へ続く道は、人々の祈りと幸せを結ぶ路でもあった。
三重県の南部、紀伊半島南端の潮岬と志摩半島の中間に位置する紀北町は、東南部に熊野灘、西北部には日本有数の原生林が残る大台山系に連なる急峻な山々に囲まれた地域であり、平野部が少なく町の総面積の9割近くを森林が占めている。
この町は熊野古道伊勢路5つのコースを有しており、北から順にツヅラト峠、荷坂峠、三浦峠(熊ケ谷道)、始神峠、馬越峠といずれも峠越えのコースとなる。
ツヅラト峠(距離約9km)はかつて伊勢国と紀伊国の境であった峠で、伊勢から熊野へ向かう旅の途中、はじめて熊野灘を望むことができる場所。ツヅラトとはカーブが連続する九十九折のことをいう。
紀州への玄関は長らくツヅラト峠であったが、江戸時代初期に紀州徳川家の藩祖頼朝公が入国して以来、東よりの荷坂峠(距離約8km)越が正式ルートになった。
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