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歴史コラム

Presented by 歴史街道推進協議会歴史街道

第77回 歴史街道の理念と活動

歴史街道推進協議会の取組


伊勢 夫婦岩

歴史街道推進協議会はパナソニック創業者の松下幸之助氏が座長を務めていた新政策研究提言機構「世界を考える京都座会」から1988年に出された「歴史街道づくりの提言」の推進母体として1991年に発足したことに始まる。中央省庁、地方自治体、民間企業、各種団体等約190団体の法人会員と、2,000人近い個人が参加する「歴史街道倶楽部」で歴史街道構想実現に向け取り組んでいる。
歴史街道計画の大きな下地になっているのは松下氏が60年以上も前に発信し提唱し続けた「観光立国論」で、氏の「観光は平和のための唯一の立国方策」であるという革新的なコンセプトは、今なお色あせていない。
この提言では、日本人のみならず外国人にも広く日本の文化とこころを知ってもらう必要性を説き、そのためには日本文化とこころが形成された過程をその現場で見聞することが効果的であるとの認識から、日本の文化と歴史を体験し実感する旅筋を整備することを提唱している。
そして、伊勢~飛鳥~奈良~京都~大阪~神戸を一筆書で結ぶおよそ300キロメートルのルートを設定し、わが国を代表する歴史文化資源をわかりやすく紹介していく知的観光ルートと位置づけた。
神話の地・伊勢から始まり文化の源流とも言える古代国家の基礎が作られた飛鳥への古代史ゾーン。平城文化が花開いたシルクロードの終着点・奈良を中心とした奈良時代ゾーン。日本独自の文化が醸成された京都を中心とした平安~室町時代ゾーン。天下分け目の天王山から浪花の元禄文化が花開いた大阪を中心とした戦国~江戸時代ゾーン。文明開化の明治以降の国際交流の舞台となった神戸を中心とした近代ゾーンに至る、メインルート約300kmの時間旅行である。
協議会では、この提言を受け、歴史の現場に直接触れる歴史観光を広めるために、伊勢~神戸間をメインルートと名づけ、メインルートと地域の特長を生かした3つのネットワーク(①古代史②紀伊半島③戦国~江戸時代)を設定し、(1)「日本文化の発信」(2)「歴史文化を活かした余暇づくり」(3)「歴史文化を活かした地域づくり」の3つの目標に取り組んでいる。



飛鳥 山辺の道と三輪山

奈良 春日大社

「歴史観光」を通じて新しい日本をつくる

歴史を知ることの大きな意味の一つは、今を生きる我々の暮らし、感性が日本人の過去からの繋がりの上に成り立っていることを知ることにある。
2011年の東日本大震災を機に改めて注目された「自然や他人との協調」「助け合い」という日本人の誇るべき精神性は、多くの人が協力して初めて成立する“コメ作り”を営々と続ける中で育まれたものだ。また、「繊細さ」や「もてなし」も長年の間に培われた文化である。世界に冠たる日本のモノづくりやクールジャパンと呼ばれるコンテンツ産業も過去からの文化的蓄積に立脚した日本人固有の感性や精神性に基づくものである。
伊勢神宮の式年遷宮は、20年に一度社殿を建て替え、御装束神宝も新たに造り替える。これは伝統文化や技術を次の世代に伝承する智恵である。また、その際に発生した古材は全国の神社で再利用される。ものを大切にし、自然と共生する暮らしぶりが端的に表れている。
このような伝統が息づく現場に足を運び、歴史や文化的背景に触れることで得られる知見は大きく、なにより楽しい体験である。

歴史文化は観光の根源


京都 龍安寺石庭

「観光」という言葉の語源が「易経」の一節「観国之光利用賓于王」であることはよく知られるところである。ここから観光の本来の意味は国の優れたものを十分に観察し、知らしめることを指すとされる。歴史的な文物や文化は幾多の歳月を経て淘汰されることなく今に残ったものであり、そのこと自体が「国の優れたもの」であることを示している。
つまり、歴史文化に触れ、理解を深めることこそが本来の観光のあり方なのである。
歴史街道推進協議会はこの本来の意味での「観光」を広く国内外の人びとに体験してもらうことを目的とし、歴史文化資源の宝庫である関西を舞台に、官民連携組織として活動を行っている。

「歴史観光」を通じて新しい日本をつくる

長く続く日本の閉塞状況を打破し、日本が再び輝きを取り戻すためには、発想と行動を変えて新しいアイデア、イノベーションを生みださねばならない。
「自国の歴史文化を知ること、そして相手国の歴史文化を理解することはグローバルコミュニケーションの前提」であり、イノベーションを創造する原動力となる。
日本文化の本質を多くの国内外の人たちに伝える歴史街道の取り組みは、世界各国と日本の相互理解を促すとともに、我国に対する国際的な評価を高める契機となるものだ。同時に自らのアイデンティティを再認識することを通じてグローバル競争に伍していく日本の文化力と精神的支柱を取り戻すための取り組みとも言える。歴史街道で本当の「観光」を体感し、新しい日本をつくる一助とされることが望まれる。



大阪城

神戸 異人館(風見鶏)

歴史街道推進協議会 http://www.rekishikaido.gr.jp

情報提供/歴史街道推進協議会

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