4月より種苗店や量販店では、たくさんの野菜苗や花苗が販売され、本当にどれを作ろうか迷ってしまいます。苗半作といって、苗の良し悪しがその後の生育や収量に大きく影響するのでよい苗を選ぶのが大事になります。
よい苗を選ぶコツは、果菜類(ナス科、ウリ科など)の場合、茎ががっちりとしており節間(茎の所で葉と葉の間)が短く、葉が伸びのびとしているもの、生長点(茎の先端で新しい葉が出てくる所)がしっかりしており生き生きしているものを選ぶとよいでしょう。
反対にヒョロヒョロと茎が細く徒長しているものや葉の色が黄色っぽいもの、生長点が弱いものは避けるようにしてください。
値段は高いですが、丈夫で育てやすく病気に強い苗として、接ぎ木苗を利用するとよいでしょう。接ぎ木苗とは、根の部分である「台木(だいき)」と地上部で品質のよい果実がなる部分「穂木(ほぎ)」を茎の部分で接ぎ合わせた苗のことです。土の病気(土壌病害)や、同じ場所に続けて栽培することで生育が悪くなる(連作障害)などには、接ぎ木苗を植えるとよく育ちます。もともと台木は、野生種を改良したもの多く、生育が旺盛で肥料を吸収する力が強くなることから、草勢が旺盛になって果実もたくさんなってくれます。
【接ぎ木苗のしくみ】 |
【接ぎ木苗のつくり方】 |
畑に植え付ける(定植)時は、晴天の午前中に行います。あらかじめポットに十分水をやっておき、植え穴にもたっぷり水をやっておきます。スムーズな活着(苗の新しい根が広がっていくこと)がその後の生育に大きな影響を及ぼしますので、条件のよい時に植え付けましょう。根鉢(ポットの土の部分)の上面が地面と同じ高さか少しだけ上になるようにして植え付け、まわりから土を寄せるとよいでしょう。特に、接ぎ木苗を定植する場合は、深く植えすぎて接ぎ木部分を土に埋めないようにします。深く植えてしまうと穂木から根が出てしまい、土壌病害にかかる場合があるので注意します。
ワンポイントとして定植前、ポットに水をやる際、液体肥料を入れると発根が活発になり活着しやすくなるので一度試してみてください。
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