1日摂取量の基準:大豆ペプチドの摂取基準はありません。
たんぱく質は体内に入ると消化酵素により、アミノ酸やペプチドに分解されて吸収されます。ペプチドとはアミノ酸がいくつか結合したものをいい、大豆ペプチドというのは大豆由来のペプチドで、大豆発酵食品に含まれています。また、発酵されていない大豆のたんぱく質が体内で消化酵素により大豆ペプチドに分解されて吸収されるものがあります。大豆ペプチドの特徴は体内での吸収が早く短時間でアミノ酸補給ができることです。
最近の研究によると、吸収の早い大豆ペプチドを摂ることで、運動時における疲労回復や筋肉痛の軽減や基礎代謝を上げて体脂肪の燃焼を促進すること。また脳ストレスを軽減して、仕事や学習による脳の疲労の抑制・回復や集中力の向上されることが報告されています。また、基礎代謝を上げることで、安静時の消費エネルギーが増加されるので、リバウンドしにくい体に変え、持続的なダイエットの効果が期待されています。
大豆ペプチドの食品での含有量は少なく(多いといわれる納豆で1パック(40g)中約0.4g(400㎎)、過剰摂取の心配はありませんが、サプリメントや機能性食品で摂る場合は注意が必要です。体内においてぺプチドは成長ホルモンやインスリンなどホルモンのような生理活性を持ち、大豆ペプチドを摂取することで成長ホルモンが増加することも報告されています。成長ホルモンは疲労回復の効果もありますが、過剰分泌は心血管系・肝臓に副作用を起こす可能性もありますので、注意が必要です。
大豆発酵食品に含まれる成分なので、納豆・味噌・醤油などに含まれます。発酵していない大豆製品に関しても大豆のたんぱく質が体内で消化酵素により分解され、大豆ペプチドとして体内に吸収されるものがありますので、大豆製品を食べることでも摂取できます。
発酵していない大豆製品からの摂取を考えると、たんぱく質の代謝を促進するビタミンB群、特にマグロなどの魚や牛レバーなどの肉類に多く含まれるビタミンB6と一緒に摂ると大豆ペプチドとしての吸収も促進されます。また、食品に含まれるのは量が少ないので、大豆ペプチドを効率よく摂取できる機能性食品や機能性飲料の利用もお勧めです。大豆由来ということから、大豆にアレルギーのある人や食べすぎにはくれぐれも注意が必要です。