大門 芳一「大阪万博の理念を継承発展し世界に誇れる“憩いの場”でありたい」
大門 芳一(おおもん よしかず)/ 大阪府日本万国博覧会記念公園事務所 所長。1956年、5月生まれ。大阪府出身。1982年4月より大阪府庁勤務。鳳土木事務所長など大阪府の都市整備関係の要職を歴任し、2014年4月から現職に。現在は地域の活性化に向け、より快適な公園づくりに励んでいる。
大門 芳一 インタビュー

 子どもの頃に親に連れられ見るものすべてに感動を覚えた大阪万博。初めて見る外国人に驚き、各パビリオンのスケールに未来を感じるなどシニア世代なら誰もが心に残る出来事ではないだろうか。万博記念公園の管理運営を行う大阪府日本万国博覧会記念公園事務所の所長・大門芳一さんは博覧会のテーマ「人類の進歩と調和」を基本理念とした、より良い公園づくりを目指している。当時は中学生だったという大門さんに万博の思い出を伺った。




 「今振り返ってみても当時はすごい人でした。来場者数は約6400万人ということですが、現在の年間来園者数の10倍以上に値します。183日間でこの人数ということですから、信じられない記録ですね。私も万博といえばパビリオンを見るために2〜3時間並んだことが印象的。特にアメリカ館では『月の石』が人気で長蛇の列でした」。
 大盛況のうちに幕を閉じた大阪万博だが、注目したいのはその後の再生計画。あれほどまでに広大な敷地、多数の施設はどのようにして整備されてきたのだろうか。
「大阪万博の成功を記念して跡地は〝 緑に包まれた文化公園 ”にしようと万博記念協会が設立されました。まずパビリオン群を撤去し、日本庭園などの施設を残すための再整備に取りかかりました。次にモノレールの開業やホテルなどが設置され、またスポーツ施設の充実や、公園全体を一望できる空中観察路『ソラード』のオープンなどたくさんの方々に楽しんでいただける施設が作られました。よく疑問に思われるのは、パビリオンなどの構造物はどう処分したのかということですが、公園の排水骨材として再利用しています。これは低炭素化社会への取り組みにもなり、まさしくエコ。パビリオンの瓦礫が公園の下に眠っていると聞いて多くの方が驚かれます」。




 今やその公園内にはさまざまなスポットがあり、楽しみ方もいろいろ。そこで大門さんのおすすめを聞いてみた。
 「例えば、自然観察学習館では自然に直接ふれて実習する観察会や工作教室を開催しているのでお子さんや、お孫さんと参加してみてはいかがでしょう。また、

大阪日本民芸館では珍しい陶磁器や染織品などを展示していますのでじっくり鑑賞するのもおすすめです。他にはノルディックウォーキングのコースとして認定されていますので、健康に気遣われる方は挑戦していただきたいです。そしてやはりぜひ訪れていただきたいのが日本庭園。目で耳で癒しを感じることのできる私の大好きな場所ですね」。




 このように万博記念公園は遊べる・学べるスポットがたくさんあり何度訪れても毎回楽しめるのが魅力的。さらにまだまだ私たちを驚かせる計画が進行中だという。
「今まで以上に楽しく公園をご利用いただくため今後の展開としては、まず公園のシンボル『太陽の塔』の内部公開を目指しています。これはたくさんの方々が待ち望んでいることなのでなんとか実現に向けてがんばっていきたいですね。また、旧エキスポランド跡地に大型複合エンターテインメント施設も整備中。これらに関しては平成27〜28年度の完成が目標です。このように今後も新しいものを発信し続け、地域の方はもちろん、世界中の方々に足を運んでいただける公園にしたいというのが私の願い。さらに環境保全にも取り組み、皆様が快適に過ごしていただくよう努めていきたいです」。
 大阪万博当時の想いのように、世界に誇れる公園であり続けたいと話す大門さん。今後、昔を懐かしむことも新しい魅力に触れることもできる日本を代表する公園としてさらに歴史を刻んでいくことだろう。




万博記念公園
1970年に開催された日本万国博覧会(大阪万博)。その跡地にさまざまな樹木や草花を植え整備し、新たに再生した緑の公園として誕生。現在でも博覧会当時から残存する太陽の塔や日本庭園、自然文化園を楽しめるほか、広場やスポーツ施設なども充実し、老若男女さまざまな人々が集い賑わいをみせる。また、定期的にイベントも開催。 
大阪府吹田市千里万博公園
TEL.06-6877-7387(万博記念公園 総合案内所)
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