伝統的な寺社や神社が多く、自然が身近なこともあり最近では「京都暮らし」を
愉しむ人が増えてきた。歴史を辿ると観光名所の嵐山などは、平安時代から多くの貴族が
別荘地を構え、渡月橋を愛でていたという。人々が京の風情を好むのは古の時代から
根付いているのだ。しかし、私たちはまだ本当の京都の魅力を知らない。
静まり返った早朝の神社や清々しい散歩道など、日常の京都。
京に住まうもうひとつの人生も考えてみてはどうだろうか。
一年を通して観光客で賑わう嵐山・嵯峨野周辺。しかし朝日が昇る頃に、訪れる者だけが出会える神秘的な景色がある。まるでスポットライトを浴びたような光り輝く渡月橋、ひっそり静まりかえった竹林のトンネル。また今でも藁葺きの民家が残る愛宕街道では、のどかな昔ながらの風情を味わえる。京都随一の名勝地が本当の姿を見せるわずかな時間。朝の散策はいつもより魅力的なシーンがいっぱいだ。
澄んだ空気が流れる12月の10日間は渡月橋周辺などがライトアップ。
夜の幻想的な自然景観を演出。
「京都・嵐山花灯路-2015」
12月11日〜20日/17:00〜20:30(点灯時間)/嵯峨・嵐山一帯※雨天決行
TEL.075-212-8173※平日10:00〜18:00(京都・花灯路推進協議会事務局)
独特な雰囲気を醸し出す竹林の道。朝は太陽の光が差し込み神聖な世界へと誘う。12月は渡月橋と同様に野宮神社から大河内山荘庭園に至る竹林をライトアップ。京都の夜の新たな風物詩として注目されている
町家が軒を連ね、懐かしい風景が残る愛宕街道。近くには1,200躰もの石像羅漢が並ぶ愛宕念仏寺もあり、ぜひ立ち寄りたいスポット
池泉庭園で有名な天龍寺、「源氏物語」ゆかりの野宮神社など周辺は寺社が充実。朝の参拝時間を確認してから出かけよう。また秋はトロッコ列車で紅葉を満喫できる。
このエリアは都心へのアクセスが良好ながら自然があふれ、四季折々の魅力を感じられるスポットが点在。樹齢数百年を超える木々が生い茂る「糺の森」の中にある下鴨神社は、世界遺産のため人気も高いが、周辺の住民の中には参拝を日課にしてパワーを充電する人も。また賀茂川付近を歩くと春は桜、秋は紅葉とさまざまな表情を見せてくれる。
カフェや甘味処も多いので、散策に疲れたら気軽に立ち寄ってみては。
下鴨神社の境内にある御手洗社は災難厄除けの神様。御手洗池の上に建ち、この池に湧き出る水あわをかたどったのが「みたらし団子」と伝えられている。病気を寄せ付けない「水守」は500円。
四条付近の鴨川と比べると、のんびりムードが漂う賀茂川。左京区の出町柳より上流が賀茂川、高野川と賀茂川の合流地点より下流を鴨川と呼ぶ
京きなこをまぶした団子を備長炭で炙り、白味噌で味付けした「あぶりもち」1人前500円。京の庭園を愛でながら焼きたてを頬張りたい
京都で最も古いとされる上賀茂神社や、座禅が体験できる大徳寺などはぜひ訪れたい。また、京都府立植物園では多彩な花々が迎えてくれ、ゆっくり巡るにはピッタリの場所。
※2015年10月現在の情報です
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