高齢化社会は目の前。仕組みを知るのと知らないのでは大違い。上手に利用して安心セカンドライフを送りましょう。
丸尾 仁志
株式会社アクティブライフ
(大阪ガスグループ)
アクティブライフ豊中 営業課 兼
在宅サービス課 課長
URL: http://www.activelife.co.jp/
contents/index.html
E-mail : <セミナーのお問合せ・入居相談等>
hitoshi-maruo@activelife.co.jp
「平成23年版 高齢社会白書(以下、「白書」と呼ぶ。)」によると、我が国の総人口は1億2,806万人(平成22(2010)年10月1日現在)です。このうち65歳以上の高齢者人口は過去最高の2,958万人(前年2,901万人)、総人口に占める高齢化率(65歳以上人口の割合)は23.1%(前年22.7%)であり、概ね5人に1人が65歳以上の高齢者です。
また、白書では平成67(2055)年には、高齢化率が40.5%(2.5人に1人が65歳以上)と予測されているように、我が国は、世界のどの国も経験したことのない高齢社会を迎えているため、社会保障給付費は増加傾向となっています。
社会保障給付費のうち、高齢者関係給付費(医療,介護,年金等)は、平成20(2008)年度では65兆3,597億円であり、社会保障給付費に占める割合は69.5%と約7割を占めています。
このように、高齢者人口の増加に伴い、ますます高齢者関係給付費の増加が予想されるため、財源を考えると、今後は医療保険,介護保険の保険料や一部負担金(病院窓口や介護事業者への支払い)の増加が予想されます。
また、知っておられる方もいるとは思いますが、近年、入院しても短い日数で退院させられる(在宅でみる事が難しい状態にも関わらず、退院させられる事がある。)などの例があるように、さらに保険適用のサービスが低下する可能性が考えられます。
しかし、このような状況でも医療保険,介護保険を知り、これらを上手に使いこなすと、金銭的にもサービスでも得をする事があります。
現に、私の亡き父は認知症,胃がん,腸閉塞,パーキンソン病等の病気のため、入退院を繰り返し、要介護5(介護保険では一番重度)でしたが、医療費や介護費が他人よりも安かった上に、上手に介護サービスを使いこなしたため、介護者の負担を出来る限り軽減することが出来たと思います。
以上から、皆様のほとんどが医療保険や介護保険のお世話になる可能性があるため、これらを勉強することは、セカンドライフを安心して過ごしていただくためには非常に重要であると思います。
私は医療業界と介護業界の両方を経験しておりますので、コラム名は「医療保険・介護保険入門 ~安心セカンドライフのために~」とし、これらについてご説明させていただく予定です。
内容が多岐に渡っていますので、まずは皆様に馴染みのある医療保険制度を先にご説明させていただき、その後、介護保険制度、最後に高齢者住宅・施設と順番にご説明させていただく予定です。
医療保険制度では、各種医療保険の説明や高額療養費などについてご説明させていただきます。
介護保険制度では、介護保険のしくみ,介護保険料の決め方と納め方,介護サービスの利用方法及びサービス利用の事例などをご説明させていただきます。
高齢者住宅・施設では、有料老人ホーム、高齢者(シニア)向け分譲マンション、平成23年度から新設されたサービス付き高齢者向け住宅など様々な高齢者向けの住宅や施設が販売されています。セカンドライフを安心して過ごしていただくために、主な高齢者住宅や施設の特色や費用についてご説明するとともに、選び方のポイントについてもご説明させていただきます。
今後ともよろしくお願い致します。