タネまきや定植をした当初は土もやわらかい状態ですが、日がたつとともにうねや株元の土が雨に流されたり、表面もかたくなって水はけが悪くなってきます。そこで、レーキやクマデなどを使い、浅くほぐして土をやわらかくすることを「中耕」といいます。中耕することで地中への雨水や空気の通りがよくなり、根がよく伸びて活発に働くようになるほか、小さな雑草を取り除いて発生を抑える効果もあります。
間引きした後に、株が不安定なので根元に土を寄せて倒伏を防いだり、中耕によって株間やうね間でほぐした土を株元にかぶせ倒伏を防ぐ作業が「土寄せ」です。ニンジンやジャガイモなどの根もの野菜では根が露出して品質が下がるのを防ぎ、根深ネギなどは、茎葉を軟白にするためにも大切な作業です。追肥した肥料の効果を高めるためにも土寄せを行います。
播種や定植をする前にあらかじめ畑に施す肥料が元肥で、途中で作物の生育ステージに合わせて施す肥料のことを追肥といいます。追肥は作物によっての栄養の吸収が違うのでその特性にあわせることと土壌の栄養状態によって判断し、速効性の肥料(化成肥料や液肥)を与えるようにします。追肥を適切なステージに施すことにより、生育が促進され品質や収量が上がります。
畑にとって一番やっかいなのは、雑草がどんどん生えてくることです。雑草は野菜の土壌養分を横取りするだけでなく、病気や害虫の発生源となり困った存在です。また雑草が大きくなると除草作業が大変なばかりか、タネができて畑に飛散してしまい、またそこから草が生えてきます。そのため、まめに除草することが大事になります。小さいうちに草を手で抜くかホーやねじり鎌などの道具を使い削ると楽に除草できます。見つけたらすぐに取ってしまうのが時間をかけない方法です。
また週末しか畑に行けない家庭菜園の方はマルチ栽培と、厚手の不織布を地面に敷くことで雑草の生育を抑える「防草シート」も便利な資材ですので一度利用してみてください。地面に光を通さず雑草を発芽させませんが、水は通すので畑の通路などに敷くと便利です。