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第4回「堆肥」

■堆肥の役割


堆肥まき

堆肥は、土壌に有機物を与える大きな役割を果たします。自然の状態では、落ち葉や枯れ枝などが堆積し、それを微生物が分解することで、自然に有機物が土に還元されます。しかし、人が耕す畑では、土の中の有機物は作物が栽培される過程で持ち出されるばかりになり、人が有機物(堆肥)を入れないかぎり、土はしだいにやせてしまいます。畑には堆肥が不可欠で、その具体的な効果は大きく3点あげられます。

■堆肥の効果

(1)土の団粒構造

土壌の単粒構造と団粒構造

団粒構造とは空気の通りがよく、水はけがよい土で、保水力も保肥力も備えるので、野菜にとって理想的な土になります。有機物を豊富に含み、微生物が活発に活動している土は、上から押しつぶされても簡単にかたくしまらないように堆肥が土の構造を改善する働きがあります。

(2)微生物が増える

野菜を元気に育てるには、土の中に多種多様な微生物が無数に活動していることが大事になります。植物はほとんどの養分を、土中の微生物を介して吸収しており、微生物が有機物を充分に分解したものを根から吸収しています。堆肥は土壌生物や微生物を増やすためのエサになり、特に有益な微生物が増加します。反対に有害な微生物の増殖が抑えられ、土壌病害も発生しにくくなります。

(3)微量要素を供給

連作すると生育に必要な養分が不足しがちになりますが、堆肥には特にさまざまな微量要素(マンガン、ホウ素など)が含まれており、それを施用することによって補うことができます。微量要素の他にも、肥料の三要素(チッソ、リン酸、カリ)やマウグネシウムやカルシウムなども供給できます。


堆肥のすき込み

未熟な堆肥を畑に大量に入れてしまうと、病気や害虫を発生させる危険があるので十分な時間と正しい発酵管理をしてつくられた堆肥を利用するようにしましょう。よい堆肥は腐敗することなく、高温の発酵熱で病原菌や寄生虫も死滅しています。雑草や牧草のタネも死滅して、安心して使えます。目安として、畑には完熟した堆肥を10㎡あたり15〜20kgを施用するようにし、作付けの1カ月以上前にはしっかりと土にすき込むようにします。

また、堆肥といっしょに菌体肥料である『バイオダルマ』をあらかじめ畑に施用するとよいでしょう。バイオダルマには有用な菌がたくさん含まれおり、土壌を改善して根の活動を活発にするとともに植物の生長を促します。作物が順調に生育することにより、おいしくて品質の高いものが収穫できます。有用な菌が活動するには、菌のエサとなる有機物が必要ですが、堆肥と活用することにより菌の増加と活性化が期待できます。土壌病害を引き起こす悪い菌を抑える働きもあるので連作障害には効果が高いと考えられます。


バイオダルマ15kg

バイオコダルマ

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