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第16回「エダマメづくりのワンポイント」

■エダマメの種類


富貴

 エダマメと大豆、この関係を知っていますか。植物学的には同じものですが、食べる時期で呼び方が違います。エダマメは生育途中の未熟な莢(さや)を食べますが、大豆は実が完全に熟したものを食用にします。魚でいうと成長する過程で呼び方が違う出世魚みたいなものです。現在では、品種改良が進みエダマメ用と大豆用に分かれており、どちらの用途で利用するか品種の使い分けが必要です。
 エダマメは、茶豆や黒豆など地域ごとにも独特の品種が残っており各地で特産になっています。代表的なものは、庄内地方の「だだちゃ豆」、新潟の「黒崎茶豆」、丹波地方の「黒枝豆」が有名です。いづれも風味豊かで、味わい深くたいへんおいしいものです。


快豆黒頭巾の莢と種子


福成の莢と種子

■栽培におすすめのエダマメの品種

 タキイでおすすめする品種は、ボリューム感があり黒豆特有の甘みとおいしさをもつ『快豆黒頭巾』、独特の風味が豊かで食味に優れた茶豆『福成』、食味がよく3粒入りの莢がたくさんできる『富貴』になります。

■エダマメ栽培のワンポイント

 マメ科植物は、根に丸いコブのような根粒がついています。これは根粒菌というバクテリアが、根にコブを作って共生しており、チッソ成分を与えてくれる働きをします。そのためエダマメを含むマメ科植物は、肥料分が少なくても生長してくれます。反対に肥料が多すぎると茎や葉が大きくなりすぎて、莢の肥大を妨げてしまいます。また、軟弱徒長することで病気や害虫が多発し収穫量が減ってしまうので肥料のやりすぎには注意しましょう。
 本葉3〜4枚と6〜8枚(草丈が30cmぐらい)の時に、風などで倒伏しないように株もとに土寄せを行ないます。
 エダマメの花が開花する時期に、1株に軽く一つまみの化成肥料を施し、このころから定期的に水やりをして乾燥を防ぎます。この時期に肥料と水分が不足すると花の落下が多くなるとともに、莢の肥大も悪くなり莢色も薄くなってしまいます。
 エダマメのおいしく収穫できる期間は3〜5日程度と短いので、とり遅れに注意しましょう。莢がふくらんで、指で押さえる中の豆が飛び出すようになれば収穫の時期になります。収穫後、時間が経つと食味が低下しますので、すぐに茹でて食べるのが家庭菜園ならではの楽しみになります。

(タキイ種苗 広報出版部 奥本和夫)

エダマメの土寄せ本葉2枚までに1〜2本に間引きします。この時に土寄せをして風で倒伏しないようにします。2回目は本葉6〜8枚(草丈が30cmぐらい)の時も、株元に土寄せを行います。エダマメの収穫エダマメの収穫適期は3〜5日間と短く、早めの収穫を心掛けます。収穫適期の目安は、莢(さや)の大部分が充実し濃緑でツヤがあり、株の上部と下部にわずかな未熟莢があるころです。

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