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第17回「シロウリづくりのワンポイント」

■シロウリの種類


さぬき白瓜

 シロウリは生で食べることが少なく、ほとんどが浅漬け、奈良漬け、味噌漬けなどに利用されてきました。品種は大きく分けて「シロウリ」「アオウリ」「シマウリ」があり、地方野菜として古くから栽培されているものも多くあります。
昭和30〜40年代に夏キュウリが安定して生産されるようになり、盛夏の浅漬け用として使われるようになると極端に栽培面積が減りました。現在は漬物加工用として栽培されていますが、普段はあまり見ることがなくなった野菜の一つです。しかし家庭菜園では作りやすいので、漬物が好きな方はぜひ栽培してほしい品目です。

■栽培におすすめのシロウリの品種


青大長縞瓜


桂大白瓜

 タキイでおすすめする品種は、長さ23cm程度の小果が次々と着果する浅漬用の「さぬき白瓜」、長さは45cm程度と大型で、歯切れがよく浅漬けに最適な「青大長縞瓜」、肉厚で長さが45cm程度と大型の奈良漬専用種の「桂大白瓜」になります。

■シロウリ栽培のワンポイント

 シロウリは高温性で、多日照を好むので日当たりのよい畑を選びます。つるがどんどん伸びていくので広めに栽培し、うね幅2m、株間1m程度で植え付けます。マルチを利用することで(1)生育初期の地温上昇 (2)土壌水分を保持(乾燥すると草勢が弱まり、果実が大きくならない)させる効果があります。
 シロウリは、親づるや子づるに雌花がほとんどつかず、孫づるの1、2節に雌花をつける性質をもちます。親づるが本葉5〜6枚の時に生長点を取り(摘心)、生育のよい子づるを4本伸ばします。子づるは8〜10節ぐらいで摘心し、孫づるの発生させます。孫づるは葉を3枚残して摘心し、1、2節についた雌花の発育を促します。シロウリは生育が早いので、つるの整理(整枝)が遅れないように行ないましょう。
 ウリ類は、つるの先と根の先がほぼ同じように生長するので、つる先に追肥を行なうようにすると効果的です。追肥は植え付け後、1カ月程度でうねの両端に行います。その1カ月後にも通路に追肥行い、その後は生育の状態を見て2〜3回程度通路に施用します。
 収穫の目安としては開花後、15〜20日で長さが20cm程度の幼果を浅漬けやサラダに利用します。奈良漬けなどにはさらに日数をかけて大きくなった果実を収穫します。

(タキイ種苗 広報出版部 奥本和夫)

(1)親づるの摘心生育のよい子づるを4本伸ばす。子づるは8〜10節目で摘芯する。(2
 )孫づるの摘心孫づるは本葉2枚を残してその先を摘心する

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