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第19回「タカナづくりのワンポイント」

■タカナの種類


三池大葉縮緬高菜

 タカナは日本各地で地方品種があり、広く栽培されている野菜です。緑色系の青高菜とアントシアンと呼ばれる色素をもち赤紫色になる紫高菜に大きく分類されます。葉にちぢみのある縮緬(ちりめん)高菜や生育後期に結球する結球高菜、葉柄の内側にこぶ状の突起物ができるコブ高菜などもあります。
 カラシナの変種で、その中で葉が大きく多肉性で切れ込みが少ないものがタカナと呼ばれるようになりました。カラシナの仲間はシニグリンという成分を含んでいるため、独特の辛みがあり、茎葉は主に漬物として利用されます。そのほかにも煮物、油炒め、汁物の具などにも利用でき、高菜チャーハンなどは近年人気の高い料理法です。
 特に冬から春にかけてとう立ちをはじめたころに、ピリッとした辛みと香りが増し独特の風味を味わうことができます。

■栽培におすすめのタカナの品種


柳川大縮緬高菜


赤大葉高菜

 家庭菜園でおすすめの品種は、葉面が細かいチリメン状となり、肉厚で生育旺盛な「三池大葉縮緬高菜」、葉が大きく辛みがあって特有の風味をもつ「柳川大縮緬高菜」、葉が肉厚でやわらかく、辛みと香りのよい赤紫色の「赤大葉高菜」になります。

■タカナ栽培のワンポイント

 春先まで長期間の栽培が多いので、畑には完熟堆肥と有機質肥料を施用すると、ゆっくりと肥効が続き、葉が大きくて厚みのある大株に育ちます。
 タネまきは、8月下旬から9月下旬にかけて行います。間引きは、本葉2〜3枚ごろまでに株間を10cm、本葉10枚くらいで株間20cm、大株で収穫するためには最終株間を35〜40cm程度になるよう行います。間引き菜も、サラダやおひたし、汁の実に利用できます。寒さにあたると葉が寝てしまう(ロゼット状になる)ので、冬前には広く株間を取るようにしましょう。追肥は最終間引き時とその1ヵ月後の2回行ないます。
 大きく育ってからは冬の寒さに弱いので、霜が厳しい所ではビニールをかけたトンネルやべた掛け資材などで保温するようにしましょう。
 年内に収穫する場合は、若どりで株ごと刈り取ります。年越し栽培で春先に株が大きくなってきた場合は外葉からかき取っていくか、とうが立って蕾が見えてきたら株ごと収穫するとよいでしょう。また、タカナのとう立ちしたものはやわらかく、適度な辛みがあっておいしいので、ぜひ利用してみましょう。

(タキイ種苗 広報出版部 奥本和夫)

(1)マクワウリの整枝生育のよい子づるを3〜4本伸ばす(2)収穫果皮の黄色が濃くなり、果実からの芳香が強くなったときに収穫する

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