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第4回「キュウリづくりのワンポイント」

■農薬は使い分けて


Vロード

 私たち人間もいろいろな病気にかかりますが、野菜も栄養状態が悪かったり、雨が続くと病気の発生が多くなります。そのままでは、せっかく育てた野菜がどんどん衰弱していき、ひどい場合には枯れてしまうこともあります。その際はなるべく早く病気を判断して、その病気にあった農薬を使用するようにしましょう。
 農薬には定期的に散布して病気の発生を防ぐ予防薬と病気が発生してから使う治療薬がありますので、適応する野菜と症状によって使い分けるようにします。ラベルをよく読んで適用病害と作物、使用回数などを守って散布しましょう。使い方が分からない場合は店員さんに相談してください。

■栽培におすすめのキュウリの品種


Vアーチ


シャキット

 栽培する品種は、キュウリで発生の多いべと病、うどんこ病に強くて、なおかつウイルス病にも耐病性をもつ『Vロード』や『Vアーチ』がおすすめです。つるもちがよく、農薬の散布も減らすことができます。またイボは多いですが、歯ざわりがシャキシャキしておりおいしい四葉系の『シャキット』も、病気に強く作りやすい品種です。

■キュウリ栽培のワンポイント

 キュウリの栽培のコツは、枝の整理です。そのまま枝を放任すると収穫する果実が少なくなるばかりか、風通しが悪くなり病気の発生が多くなります。基本的に、膝ぐらいまでの高さまでは、側枝と雌花はすべて早めに取ってしまい株元をすっきりさせます。早い段階で実がついてしまうと、そちらに養分が取られてしまいこれから生育する枝(生長点)が弱くなってしまいます。
 膝から腰ぐらいの高さでは、葉を2枚残して生長点を取ってしまい(摘芯)、そこから発生する孫づるも葉1枚で摘心します。腰から上は、葉を2枚残して摘心し、孫づるは半放任で構いませんが、込み合ってくれば適宜摘心します。
 また、キュウリはどんどん果実がなっていくので、それだけたくさんの養分を必要とします。7~10日間隔で、1株に化成肥料を軽く一つまみ与え、定期的な追肥を行いましょう。曲がったキュウリは、水や養分の不足で草勢が低下したために果実に一時的に栄養が行きわたらず、まっすぐに伸びないためにおこります。すぐに液体肥料などをやってあげるようにして草勢の回復を図ります。特に味は変わりませんので、家庭菜園ではちゃんと収穫して食べてあげましょう。

(タキイ種苗 広報出版部 奥本和夫)

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