園芸TOP >  > 第25回「シソづくりのワンポイント」

第25回「シソづくりのワンポイント」

■シソの種類


青シソ

 シソは用途が多く葉ジソ(大葉)、花穂ジソ、穂ジソ、実ジソ、芽ジソなど色々楽しむことができます。独特の香りと色素がある香辛野菜であり、日本のハーブと呼べるものです。
 シソは刺身や天ぷらの添え物に好適で、特に刺身にシソの大葉や花穂が添えられるのは、独特の香り(シソアルデヒド)に防腐作用があるからといわれています。
「青ジソ」の葉ジソを大葉(おおば)と呼び、「赤ジソ」の葉ジソは赤梅漬けの着色に欠かせません。芽ジソも「青ジソ」の発芽したもの(双葉)をアオメ、「赤ジソ」の本葉が2枚程度出たものをムラメと呼びます。花穂ジソは開花始めで彩りが美しいものをツマや薬味に、開花し終わったものは穂ジソで天ぷらや佃煮にして食べます。実ジソは、こき穂とよばれ実をしごいて漬物などに加えます。

■栽培におすすめのシソの品種


赤ちりめんシソ

 タキイでおすすめする品種は、丸みのある大葉で切れ込みが浅く、葉の縮みが少なくて香りが高い「青シソ」、梅干しの色付けによく使われ、葉は濃赤紫色で縮みが多くやわらかい「赤ちりめんシソ」になります。

■シソ栽培のワンポイント

 シソはどんな場所でも育ち、前年の落ちタネが発芽して大きくなるほど強健な野菜です。
 しかし、いざタネまきをするとなかなか芽が出てこないことがありますが、その理由は覆土の厚さと発芽温度にあります。発芽には光を好む(好光性)ので、タネまき後の覆土はタネが隠れる程度ごく薄くします。発芽適温も22℃程度と比較的温度が必要で、春先の低温にあたると発芽が揃わないことがあります。発芽から生育初期までは不織布などのべたがけ資材を利用して、保温するとよいでしょう。また種子も外皮が硬くて水分を吸収しにくいので、一昼夜水に浸してからまくようにします。
 初期生育は極めて遅いので、畑に直播するよりはプラスチック製の播種箱など使って育苗し、本葉2、3枚の時に6cmポットに移植します。本葉5、6枚時に、うね間60㎝、株間は20~30㎝程度で植え付けます。
 夏に向かい温度が高くなってくると、どんどん生育してきます。ある程度大きくなると耐暑性があり栽培しやすいですが、肥料が切れたり極度に乾燥すると、葉が小さくなって葉色が淡くなります。1カ月に1回程度、化成肥料を追肥するようにしましょう。
青シソは、本葉が10枚程度(定植後1カ月ぐらい)から順次収穫できます。日が短くなると花芽ができる植物(短日性植物)なので、8月~9月にかけて生長点やわき芽から花穂が伸びてやがて開花しますが、これを穂ジソなどに利用します。

(タキイ種苗 奥本和夫)

シソの収穫主枝の葉が10枚以上になったころから、下のほうの葉から順に上に向かって摘み取る。(葉ジソ(大葉))大きく開いた葉を摘み取っていく。青ジソは刺し身のつまやてんぷらに。赤ジソは梅干しやショウガの色づけに。(花穂ジソ)花軸のつぼみが下のほう30%ほど開花したころ。刺し身のつまやてんぷらに。(穂ジソ)下のほうが実を結び、上のほうに少し開花中のものが残る頃、てんぷらや実をしごいて漬け物に 加える。シソの実(こき穂)

園芸TOP >  > 第25回「シソづくりのワンポイント」
新規会員登録

全国のあすたいむ倶楽部