園芸TOP >  > 第3回「ピーマンづくりのワンポイント」

第2回「ナスづくりのワンポイント」

■ピーマンの定植時期


こどもピーマン『ピー太郎』

 早い所では、4月のはじめからお店に野菜苗が出回りますが、特に果菜(果実を食べる野菜)のプランターや畑への植え付け(定植)は、晩霜の時期(一般地では4月下旬ごろ)がすぎてからにします。露地ではあまり定植が早いと霜にあたり、せっかく植えた苗が枯れてしまうことがあります。早く植えつける場合はトンネルや不織布を使って、苗を守るようにしましょう。
 また、販売されている苗は輸送上の問題から若い苗が多く、そのまま植えると栄養のバランスが崩れて、うまく育たないため一度大きなポットに植え替えます(鉢上げ)。苗は9cmポットで販売されている所が多いので、12~15cmポットに植え替え、温度が確保できる場所で、1番めの花が開花するころまで育てて定植するとよいでしょう。特にピーマンはナス科の中でも温度が必要な野菜で、最低気温が10℃以上になった時期に定植します。ゴールデンウィークごろの5月上旬が一番よい時期になります。

■栽培におすすめのピーマンの品種


甘とう美人


京みどり

 おすすめの品種は、万願寺とうがらしを改良した甘長タイプの『甘とう美人』がおすすめです。栽培しやすく、晩秋に霜が降りるまでたくさん収穫できます。風味があり、おいしくいただけます。たくさん果実がとれる『京みどり』やピーマン独特の苦味がなく、嫌いな子供も食べることができる“こどもピーマン”『ピー太郎』も、ぜひ栽培してみたい品種です。

■ピーマン栽培のワンポイント

 ピーマン栽培のワンポイントは、花を見ると栄養が不足しているかどうか判断できることです(ナスも同じ)。花の真ん中にある雌しべの部分(柱頭)が、雄しべ(花粉の部分)と、同じ高さか低くなると栄養が不足している状態になります。ピーマンの花は下向きに咲くので、雄しべの部分より雌しべが短いと受粉することができずに落花してしまいます。つまり栄養が不足しているので、これ以上実をつけたくないとの花がサインを出しているのです。その場合は、すぐに栄養が与えることができる液体肥料(ハイポネックスなど)を与えてあげましょう。基本的には長い期間の栽培になるので、1番はじめに収穫する果実のころから、追肥として化成肥料を軽くひとつまみ、10~14日間隔で定期的に行い草勢を保つようにします。

(タキイ種苗 広報出版部 奥本和夫)

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